
ちゅうが、C学生の頃、
FM stationだとか 週刊FM 、FM fanといった FM情報誌なるものが存在しておりました。
レコード(ビニール盤)やFM放送の良質な音源を愉しむための音楽の総合的な情報誌で、
アメリカ音楽のヒットチャートから、FM放送の番組表、オーディオ機器の情報が載っていたものでした。
上記の3誌は、
FM station が音楽情報に重きをおいたユーザー向け、
FM fan がオーディオ機器中心のユーザー向け、
週刊FM が音楽情報とオーディオのバランスをとった情報誌
という特徴をもっていました。
C学生のおこづかいでも買える週刊誌だったので、
同級生の多くは 音楽中心の FM station 購入層が多かったのですが、
オーディオにも興味のあった ちゅうは、中間の 週刊FM 派、
ちゅう をオーディオの世界に引き込んだ 友人は、アダルティな FM fan 派でした。
当時は、まだCDの出始めの頃で、CDの売り場がないレコード屋があったり、
あったとしてもCD化されるのは、大物アーティストのみだったりしました。
CDプレイヤーも安いものでも5万円くらいした記憶があります。(マランツで安いのがあった)
すぐにCDの時代がやってくることになるのですが、
この時期はまだまだ レコード(ビニール盤)、カセットテープ、ラジカセ が中心の時代。
そんな時代にC学生のクセに、高額なオーディオ機器に興味をもっていた FM fan派の 友人がいまして、
良質な音や映像を多数保有していたので、彼とのつきあいから、多くの知見を得ることが出来たわけなんですが、
周りが、おニャン子クラブ、チェッカーズ、ファミコンで騒いでいた頃に
音楽や映画、オーディオの話で盛り上がっていたのを鮮明に思い出せます。
そんな彼から、レーザーディスクを元に録画された1本の ビデオテープを借りました。(実際に借りたのはK校生の時だったと思う)
テープの中身は、
主演がクリストファー·ランバート、音楽をクイーンが(一部)担当した 「ハイランダー」 という映画でした。
不老不死の戦士の物語で、そこそこの評判を得た映画でしたし、
クリストファー·ランバートは、この後スター俳優の道を進んでいくわけなのですが、(一時期ダイアン·レインの夫でした)
ちゅうが、その映画で一番心に残っているのは物語の内容、
不老不死からくる哀しみ でした。
今回ご紹介する映画を観た時、思い出したのは、
このハイランダーの不老不死の哀しみ だったのですが、
一度の死の苦しみと、
何度も訪れるであろう、大切な人との別れの苦しみの、
どちらが辛いことなのか、
その分岐点で葛藤を見せてくれる今回のその映画は、
実は、アマゾンプライムの無料視聴が終わるとのことで、慌てて鑑賞したものなのですが、
ネット評判以上に、想像以上に楽しめる作品でありました。
ホントは今回、別の作品を紹介する予定だったのですが、
無料視聴ではなくレンタルだとしても、
多くの方に観てもらいたいと思ってしまったその作品は、
モンスター 変身する美女(原題 SPRING)という、
2015年公開のアメリカ映画でありました。
🆘ネタバレ注意🆘
大学を中退、自宅に戻り母の看病をするエヴァン。
しかし、エヴァンの献身な看病も実らず、
母は彼の手を握ったまま、彼をみつめたまま、息を引きとってしまいます。
彼が母に語った最後の感謝の言葉は、彼女に伝わったのかも解りません。
正確には、父と母に述べた感謝でしたが、父の方も最近亡くなったばかりのようです。
(父が亡くなってすぐ母のガンが見つかり、大学を辞め地元に戻り母を看病していた、とエヴァンは語っています)
失意のエヴァンは葬儀の後、
現在の職場であるレストランで、上司と 同僚の友人に慰めてもらっています。
エヴァンは頼れる親戚もなく、あまり人付き合も得意ではないので、
今の彼にとって職場仲間はエヴァンとの唯一の繋がり。
その職場で礼服のまま飲んでいる時に、
彼は酔った客に絡まれ、思わず手を出してしまいます。
客がビール瓶を持った(殴り掛かろうとしていた)のを見ての行動でしたが、
先に手を出したのはエヴァン。
このことでエヴァンは、職場のオーナーからクビを宣告されます。
その夜に女友達とも仲違い、と散々な思いをして自宅で目覚めた翌日、
玄関には警官が立っていました。
昨夜の傷害の件、と悟ったエヴァンは、
両親の死と
唯一の繋がりだった職場も失くしてしまった失意が重なって、
以前、両親と旅行計画を立てたことがあったイタリアへと逃亡することになります。
イタリアの言葉を理解しないエヴァンは、一人寂しくローマ、フィレンツェと旅をする中で、
英語話者の若者2人と出会い意気投合、更なる南部への車旅に向かいます。
たどり着いたのは “ナポリを見て死ね” のナポリにほど近い、古代遺跡の街 ポンペイ。
3人で広場を歩いている時、
エヴァンは、赤いドレスを身にまとう美しい女性に目をとられます。
その場での接触はありませんでしたが、
その後、オープンレストランで再度彼女を見つけます。
今度は彼女に声をかけ、一緒に仲間たちと飲みたい旨を伝えますが、
“あなたと二人きりで、私の自宅だったらいいわ”と彼女。
仲間と食事中なので、明日デートしたいと伝えると、それはダメ🙅
とにかく“今日”と“二人きり”を満たさないとデート出来ないという彼女は、
しつこく声をかけるエヴァンを置き去りにして、その場を去ってしまいます。
それを見ていた旅仲間にからかわれ、大笑いされますが、
こんな仲間と一緒にいれるのが嬉しそうなエヴァンでした。
翌日、次の旅先アムステルダムに向かうと仲間に言われますが、
エヴァンはここで別行動をとることにします。
お互いの旅を祈りあい、彼らとはここでお別れ。
(一目惚れした)あの女性のことが気になるからなのでしょうか、彼は一人でポンペイの観光巡りをすることにします。
観光地の案内板(掲示板)で、
“作業者募集 部屋あり” というイタリア語と英語で書かれた張り紙を見つけます。
コレに飛びついたエヴァンは、
オリーブの農園を営むアンジェロという老人の元で、部屋を借り働くことになります。
ポンペイの細道隅々まで観光するエヴァンは、例の美女を見つけ追いかけます。
3度目の偶然(?)で始まった接触は、お互いリラックスした感じで進んでいきます。
彼女の名は ルイーズ。
デートとは違うかもですが、彼女の行き先である美術館について行きます。
美術館で博学ぶりを見せ案内してくれるルイーズは、進化遺伝学の研究員とのこと。
次に足を運んだオープンカフェで、会話は盛り上がっていきます。
昔、乱暴な男と付き合ったことがあるというルイーズは、
何故、乱暴な男と? と尋ねるエヴァンに、
“ラブレターをくれたし ワインのいい相手だったから” とルイーズ。
“僕らも飲もう” と返すエヴァンに対し、
“まずは ラブレターをちょうだい”
ルイーズは、差し障りのない返事をしているのかと思えば、正直に何でも話すタイプのよう。
前に付き合った人が暴力男だとしても、
言葉通りに、
貰ったラブレターは彼女を喜ばせるものだったのでしょうし、
一緒にワインを飲むのが楽しかったのでしょう。
カフェでルイーズがコーヒーを飲み干すまでの間に、ラブレターを書かなければならなくなってしまったエヴァンは、
即席でそれを書きあげてみせます。
ラブレターの試験に合格した エヴァンは、海沿いのレストランで ルイーズとワインを飲みます。
ルイーズは、世界は不思議だらけという話から
“自分も謎だらけ” と言います。
“私は自分の半分も知らない 半分は未知の科学”
という彼女は
“ややこしい科学反応と暴走するホルモンが私の半分よ”
とも。
謎だらけのルイーズと会話をしている内に良い雰囲気になり、
誰もいない石畳の路上でのキスシーンからの、
ベッドで裸で抱き合うシーンへと続き、
エヴァンが手にした避妊具を、ルイーズは取り上げ投げ捨て
行為を初める二人。
事後、ベッドで眠る エヴァンのシーンに画面が変わるのですが、
隣のルイーズの肌は血管が浮き出し、
ドクドクとその血管は激しく動き、
ゾンビのような白化粧にギョロ目の風貌に変化😱
彼女の異様な姿は、街並みを徘徊しながら暗い夜へと消えていきました…
翌日、光るような明るい右の瞳に、コンタクトをして左右の瞳の色を合わせる ルイーズは、オッドアイ。
洗面所の鏡の前でコンタクトを入れていると、
左手の甲がフヤケてきて、湯気のような煙が発生します😰
薬瓶の薬剤を注射器に取り込み、患部に針を打つ ルイーズ…
肌がすぐに人肌に戻っていきます。
ルイーズが原因不明な病気なのか、タイトル通りモンスターなのか、何か秘密があるようです。
その日は、オリーブ園の仕事を終えた エヴァンが、ジェラート屋さんで ルイーズを見つけたところで合流、
彼女の家に行きます。
家には、ボブとサリーという2匹のウサギがいるおしゃれなアパート。
ルイーズは手料理を作りながら会話に参加。
エヴァンが、ルイーズのスマホの音楽を見ると、色々な言語のタイトルがあることに気づきます。
彼女に尋ねると、
母国のイタリア語を初め、英語、フランス、ドイツ、スペイン、
更にはラテン語、ギリシャ語に、アラビア語、日本語まで話せるといいます。
そして部屋に置かれる本を見ても「肉体の儀式」と書かれたものや
生物の進化を綴ったポスターが貼ってあったりと
おしゃれですが、研究者らしい部屋ともいえます。
そんな話しをしていると、ルイーズは鏡に写る自分の姿で、彼女の太腿に異変があることに気付きます。
エヴァンに気づかれないために、
“シャワーを浴びたいから料理を見てて欲しい”
ルイーズは、注射器を持ってバスルームに閉じこもります。
狼男のような風貌になり、牙は剥き出し、カジキのような背骨に変形しているのですが、
部分部分しか映らないので全体像が見えません。
確実なのは、化け物に変身しているということ。
ただ、例の注射を打つとすぐに人間の姿に戻っていき、
バスタブの中には、粘液まみれの ルイーズがぐったりと横たわっているのでした😭
粘液を綺麗に洗い落とし、何もなかったかのように、
バスタオルを体に巻いて エヴァンの前で笑顔を振りまく ルイーズ。
翌朝、仕事のため ルイーズの部屋じゃら仕事に出かける時、
洗面所で注射器を見つけてしまう エヴァン。
その日の晩、2人でレストランにいる時に、
今朝見かけた注射器のことを、恐る恐る ルイーズに聞いてみると、
厄介な病気を持っているので薬を自分で打っているとの解答。
(確かに嘘は言っていないのですが…)
翌日 ルイーズは職場で、人間に戻るための薬を切らしたようです。
バスケットを抱え、おかしな足取りで(少しモンスター化している)石造りの隠れ家的な場所に向かっていました。
「肉体の儀式」という本と、ロウソクを取り出し、火を灯し、
裸になり、部屋で飼っていたウサギをバスケットから出して、
包丁で刺し、生き血をグラスに集める ルイーズ。
(その後ウサギを食い千切る場面なんかもあり😭)
こうして始まった 謎の肉体の儀式は、粘膜まみれで終わりを迎えました。
その日の晩は、具合の悪い ルイーズを エヴァンが看病、
翌日は、お互い仕事を終えたあとに合流して、広場のレストランで食事をするのですが、
またも(化け物化のため)具合が悪くなった ルイーズは、
独り帰宅する帰り道で、
ルイーズを襲おうとしたレイプ魔を殺めてしまいます。
翌日、人を殺してしまったことが影響しているのでしょうか、
どこか落ち着かない様子の ルイーズ。
夜に部屋にやって来た エヴァンに別れ話を持ちかけます。
出会って一週間の日のこと。
エヴァンは “君を生涯 愛したかった”
と本心を伝えますが、彼女には届きません。
翌日、雇い主のアンジェロに仕事を辞める話をしにいった時、
ちょうど 移民局の係員がこちらに向かって歩いてきています。
移民の不法労働の取締で エヴァンを捕まえに来たのでは、
と アンジェロは、 逃げた方がいいとアドバイスをくれます。
移民局の係員に気づかれる前に走り去る エヴァンを優しい目で見送る アンジェロでした。
その日の夜、安そうなレストランで ビールを飲みながら、エヴァンは声に出してつぶやきます。
“アメリカで警官に追われてた その前に僕は仕事を失って 両親も失った
ここでも僕は職を無くし 恋人に去られ 警官に追われている”
言葉を分かっているのか分かりませんが、食堂の主人は哀れな エヴァンをただただ見つめていました。
帰国前の最後のお別れに来たのでしょうか?
エヴァンは、ルイーズの家の前にいました。
ドアを叩いても返事がないので、ドアを開けてみると(チェーンロックは掛かっている)
カーペットに大量の血がついているのを見つけたため、
強引にチェーンを壊し部屋に飛び込みます。
と、そこには、
基本は人間ですが、
足はタコの足、
右腕はイカのような形をした、
モンスターが苦しんでいました。
足がタコ足なので立ち上がることは出来ず、移動も出来ず、ただ横たわっているだけ。
そしてそのモンスターは、粘液と血液まみれではあっても、
それは ルイーズであることを エヴァンは理解しているようです。
そして左手は人間のままで、床に転がっている注射器を掴もうと手探りしているのも エヴァンは理解しているようです。
エヴァンは明らかに恐怖に取り憑かれた極限の状態に見えるのですが、
勇気を振り絞り
その注射器を拾い、モンスターの首あたりに注入しようと試みます。
しかし、彼女の意識外であろう“触手”がそれを阻みます。
(何処から生えているのかもわからないイカの足風な触手)
弾かれた注射器を握り直し、なんとかルイーズの首に注射を打ち込みます。
するとモンスターは、みるみる内に エヴァンが良く知る ルイーズに戻っていきます。
粘液まみれで、得体の知れない汚物まみれの ルイーズは、
エヴァンにシャワールームの用意を頼みます。
そしてシャワーを浴び、いつものルイーズに戻ったところで、
テーブルを挟み対峙する ルイーズと エヴァン。
しかしルイーズは、モンスターの秘密を話そうとしません。
ただただ謝罪のみ。
説明をしようとしないことに怒りをぶつけ、エヴァンは部屋を飛び出しますが、
ルイーズは彼について行きます。
彼女は広場に向かいながら、少しづつ秘密を証していきます。

彼女の説明を要約すると、
①美術館にあったルイーズに似た(オッドアイの)女性の絵画は2000年前の絵画なのですが、そのモデルはルイーズであったこと。
つまり、少なくとも2000年以上の期間を、若さを保ったまま生き続けた不老不死の存在ということ。
更に
②20年周期で妊娠して父性50%、ルイーズ50%のDNAを持つ 新しいルイーズに生まれ変わるとのこと。
50%のルイーズのDNAが彼女のオッドアイ継承の理由。
そして、現在がちょうどその20年周期にあたり、エヴァンとの受精卵が彼女の体にある状態。
今回の周期でエヴァンを選び、新しいルイーズに生まれ変わる、ということになるのでしょう。
20年に一度妊娠して、新しい自分を産む感覚でしょうか。
最初に二人でワインを飲んだ時のルイーズのセリフ、
“私は自分の半分も知らない 半分は未知の科学”
“ややこしい科学反応と暴走するホルモンが私の半分よ”
というのが、真実の言葉だと分かります。
他にもウサギの腸や猫の脳にある成体幹細胞が人間に戻るための薬になること、
などの説明がありました。
いつものルイーズに戻ったとはいえ、
そして昨日ルイーズと別れを決めたとはいえ、
愛する ルイーズの恐怖の怪物姿を見てしまった エヴァンの心は激しく揺れ動きます。
人通りの多い広場までやってきたエヴァンは、公衆電話に向かい地元の友人に連絡します。
この間、ルイーズは離れたところでエヴァンを見守ります。
彼女からすれば、自分の意図しない暴走がエヴァンを肉体的に傷つけることを阻止するために別れを切り出したわけで、
今までの気が遠くなる程に長い彼女の生涯で何度も(最低でも100回)経験した辛い別れでもあったわけでして…
エヴァンは、アメリカにいる友人に話を聞いてもらおうと考え電話をしているのでしょうが、
彼女が不老不死の怪物で、彼女が新しい自分を妊娠していて、その父親がエヴァンだというヨタ話を、
いくら親しい友人だとしても、
こんな話を信じてもらったとしても、
一体何になるのか。
エヴァンは自分に直面する真実と向かい合わなければならないと悟ったようです。
電話を切った後、
イタリア滞在中にお世話になったオリーブ園のアンジェロが、
亡くなった愛妻の写真を手に、広場に置かれたマリア像の前で泣いているのを見けます。
一度愛した人の代わりを求めず、一途に愛を貫くアンジェロを目の当たりにして、
エヴァンの心は決まったようです。
離れたところでエヴァンを待つ可哀想なルイーズの元へ、エヴァンはゆっくりと歩き出します。
愛した人が生まれ変わるとしても、(生まれ変わりは、エヴァンのこどもともいえる)
モンスターのイカ足触手に危害を加えられるとしても、
愛するルイーズとの残された僅かな時間を一緒に過ごしたい
と彼女に願うエヴァン。
エヴァンは、残り少ないルイーズの生まれ変わりまでの時間で、彼女のために何が出来るのでしょうか?
モンスターの暴走に合わずに生まれ変わりに立ち会うことが出来るのでしょうか、
または、生まれ変わりに立ち会えたとして、その後の二人にはどのような未来があるのでしょうか?
続きは是非映画を見て確認していただきたいです。
不老不死の物語といえば、冒頭に書いた ハイランダーを思い出しますが、
他があまり思い出せません。
アニメの 亜人 や となりの吸血鬼さん、魔法使いの花嫁 なんかを思い出してしまう私、ちゅうの感性もどうなのかと思いますが、
似たような作品が思いつかないんですよね。
ただ、エヴァンの恋物語という観点からみれば、不老不死という問題よりも、
人外(普通の人間とは違うという意味での)という方が問題になるのでしょうから
本作品は、人外とのラブストーリーに近いのかも知れません。
それこそ シェイプ·オブ·ウォーターだとか、キャット·ピープルみたいな作品。
そして、忘れてはいけない イザベル·アジャーニの ポゼッションという映画。
(映画モンスターは、特にこのポゼッションに出てくる怪物に影響されてるでしょ)
ただ、
ルイーズの立場から見てみれば、モンスターはもちろん問題なんですが、
不老不死の現実の方がめちゃくちゃ重いはずです。
この映画がどちらかといえば、人外、モンスター、恋愛に比重が寄ってしまっているので、その辺りが伝わり辛くなっているように思います。
モンスター という邦題タイトルも、変身する美女という副題もちょっと残念に感じています。(原題は SPRING だし…)
タイトルにインパクトを求めるのは分かるけれども、モンスターという文字に引っ張られちゃうから、印象が変わってしまう…
あと、ルイーズがもう少し影のある暗めの設定だと良かったような気がするんですよね。
ただ何度も書いていますが、物語としてはとても面白い作品ですし、
エンディングはコチラに書いてはおりませんが、とても良いクロージングです。
そしてイタリア南部の景色や海の美しさと
ホラー的要素である動物の死骸や蠢く昆虫、蠍、蜥蜴などとの
対比がとても印象的です。
映像も光の捉え方が美しく、時にはゴーストを使ったりと、
全体的に欧州的なノスタルジックなもので統一されています。
設定の強引さは認めますが、それ程気になるものでもないレベル。
ルイーズ役の女優さんのゴージャス美女ぶりと、
エヴァンの少し青さが残る年下ハンサムぶりが
完璧にこの映画にマッチしていています。
最近観た中では抜群に楽しめた、ホントに好きな作品なんですよねー
だからこそ売り方間違ったんじゃない?という気持ちにさせられます。
友人に借りた クリストファー·ランバートの ハイランダーも、
レンタルビデオで借りてきた イザベル·アジャーニの ポゼッションも、
K校生の頃の話。
この頃観たり、聴いたりしてきた映画や音楽がずーっと自分のどこかに残っていて、
ちゅうの血肉になっていると今更ながら感じています。
ただ映画に関していえば、
20代、30代、40代という長ーく離れてしまった空白期間があることを悔やむばかり…
(音楽も30、40代の20年の空白😢)
酒や家族が中心の生活になってしまいましたからねー
ただ、
ぽっかり空いた30年を取り返すべく、これからゆっくりと挽回していくのを、
とても楽しみに感じている ちゅうでもありました。
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