人を呪わば穴二つ
あなたの晴らせぬ怨み、晴らします
ススキノのラブホテル殺人のニュースで思い出したのは、アニメ 地獄少女 のキャッチコピー。
まだこの事件の詳細がハッキリとは解らないけれども、
もし復讐劇がこの事件の本質なのであれば、
正に 人を呪わば穴二つのやり切れない結末ということになるのでしょうか。
人を殺めるということは、例外などなく許されるものではないですが、
心情としては理解出来るし、自分の娘のためなら殺人も辞さないとなるものなのかも知れません。
ハンムラビ法典みたいな同害報復が許されない現行法であれば、
被害者の気持ちを晴らすことは大変難しいのですから。
容疑者の精神鑑定などと言われれば、
被害者はどこに矛先を向ければ良いのか、ニュースを見る度考えさせられることもありますし。
復讐劇といえばシェイクスピアの ハムレット ですが、
最近のものでは冒頭の 地獄少女 やゴルゴ13、必殺仕事人、ハングマン(最近?)などの復讐代行の話が多いですね。
漫画で善人の屑 ( 外道の歌 )という怪作もありました。
刑事ドラマでの容疑者の復讐殺人、時代劇での仇討ち は必ずある鉄板シナリオで、
このパターンの殺人犯は感情移入出来る善人という世界共通認識。
復讐はあまり良いイメージのワードではないですが、復讐劇は昔から好まれるドラマなのでしょうね。
悲劇を演じるのはご免だけどね。観るならいいものですよと。
ただどんな復讐であろうが、現実は良い終わりを迎えることは、あまり無いのではないでしょうか。
仇討ちはハッピーエンドというかも知れないけれど、人を殺めることの罪悪の度合いが違うであろう時代性を考えれば、確かにそんな気もするけれども…
現代の日本で殺人を犯すこと、と花のお江戸で許される仇討ちすること。
どっちが人を殺すのに障害が少ないか? 殺すだけならそんな気もするけど…
ただ怨みツラみは自分本人だけで完結するものではありません。
そして仇討ちされた人にも愛する家族がいるのだから。
負の連鎖が行ったり来たり繰り返し。ぐるぐるぐるぐる車輪のように
仕返しをすれば、どっちが先に手を出したとか関係なくなります。
復讐するものは自分も同様同じ目に合う。そんな覚悟がなければ、
自分の子供やその子供たちの未来まで責任を背負わせることになるかも。
人を呪わば穴二つ
覚悟があれば負の連鎖は止まるのかなぁとも思えました。
復讐するということは全くもって釣り合わないものだと思います。(失うものが大きすぎる)
そして法の裁きに委ねることも同じように釣り合わないのでしょう。(失ったものが大きすぎる)
やり返すも地獄、委ねるも地獄。
そんな被害者のことを考えるとやり切れない思いです。
今の世界は被害者のヤラレ損になっているような感じがします。(加害者寄り)
このアンバランスが冒頭のような事件を起してるのかとも思えますね。(復讐の報道が真実なのであれば)
世界中がトレンドばかり追いかけ司法においてもトレンドに寄り過ぎた判決が多くなった印象です。
そのせいかどんどん新しい価値観で判決が出ているけれど新たな問題にぶつかり(想定してない問題)、歪みが多く露呈している感じです。
トレンドと書いたけれど、作られたトレンドというか、ネットでより大きく見せるというか、戦略ですよね。
疑い始めるとあれもこれもみんな踊らされている感が出てくるのだけど、
先程の被害者の不遇はこんな流れから産まれたものなのではと思っています。
死刑反対の流れもそう。トランスジェンダーのトイレ問題やスポーツ参加もそう。
意見をどちらかに寄せ過ぎると、煽りを受ける人達が産まれる訳で、
ちょっと立ち止まって廻りを確認しながら、調整して、
世の中のアンバランスを是正して欲しいと思う ちゅう でした。
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