哀愁のドッグス

音楽

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アマゾンミュージックで新譜をチェックするのが ちゅうの日課なのですが、

Dogs D’amour のニューアルバム Tree Bridge Cross をリリース日に偶然見つけました!

(正確にはTyla’s Dogs D’amour 名義)

https://amzn.to/3SbV4YU


学生時代にCISCOというレコード屋で、

ドッグス·ダムールのin the dynamite jet saloon のCDをジャケ買いしたのが1989年。(その時に celtic frostのビニール盤も購入 )

丁度ガンズ·アンド·ローゼズがブレイク寸前、LAメタル黎明期の頃でした。

ドッグス·ダムールは英国のロックンロールバンドですが、

LAメタルのガンズやモトリー·クルーなどのバッドボーイ系のヘアメタルの一派と見られていました。

英国でもブリティッシュロックの低迷が続いていたので、

ドッグス·ダムールはメディアから好意的に受け取られていたと記憶しています。

私の見立てではLAメタルというよりはハノイ·ロックスぽいです。

ハノイはアンディ·マッコイのソングライティングが武器だったように、

ドッグス·ダムールもタイラの優れた楽曲がウリでした。

特に初期の彼らは、ポップでパンキッシュでハノイ初期と丸かぶりでしたね。

ガンズの躍進で、この手のバンドには追い風が強烈に吹いていたのですが、

派手なロックスターからタイラの敗者の美学、内へ内へとバンドは向かって行きます。

彼らの曲は酒、酒場、ボトル、煙草、ジプシー、悪魔、雨、別れ、涙、なんてワードがよく出てきます。


敗者の視点からの歌詞、マイナー調のメロディ、ブルージーな味付けは彼ら独特の哀愁がありました。

wikiではローリング·ストーンズフェイセズ、グラムパンクをミックスしたような音楽とありますね。

タイラのヴォーカルといい、ジョー·ドッグのスライドギターは決してテクニシャンではないけれども、キース、ロンに似た雰囲気を感じます。


現在、ジャンルは関係なく大橋彩香からdeathspell omega くらいの幅で音楽を聞くようになりましたが、

ドッグス·ダムール系の音楽は若い頃、特に好物だったので今でもよく聴きます。

が、彼らの曲で好きなものは、静かなもの、悲しいものが圧倒的に多いです。

今は体を壊して酒、タバコは辞めましたが、

若い頃は部屋を薄暗くして、焼酎、KOOL、姿見の鏡のまえで彼らの曲をかけて雰囲気に酔ってました。

その頃を思い出してニューアルバム聞きました。

変わったのは酒を辞めたタイラの声が力強くなっていることぐらいで、良い意味で歌も雰囲気も当時のままでガッツポーズでした。

ファンにとって定期的にニューアルバムは最高のプレゼントになります。

そしてアルバムジャケットは昔からタイラ自身が描くものが多いのですが、

今回も個人的には大好きなタイラの絵で、以前のままであるのが嬉しいです。


ドッグス·ダムールは見掛けはアレですが実直、不器用、まるで高倉健さんのようなバンドです。

熱狂的なファンが多いのはこういう人間味を、詞の中だけで無く、彼らのアティチュードから感じられるバンド、であるからだと思っています。

興味もって頂けたなら聞いてみて欲しいですね。


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