23年ベストドラマは松竹東急の…

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映画、ドラマなどのエンタメがメインの BS松竹東急(BS260)という無料放送はご存知でしょうか。

BS松竹東急 視聴方法

2年前の3月に開設された比較的新しめのチャンネルがなかなか面白いです。

邦画、洋画、日韓ドラマ、時代劇、アニメ、スポーツ番組(アニメ、スポーツは少ない)ショッピングと盛り沢山。

映画は、地上波放送のような編集はなく、基本ノーカット(CMは有)。

ドラマは、過去の有名作品から、松竹東急オリジナルの新作ドラマもありまして、

昨年から大分お世話になっています。

今回はそんな松竹東急オリジナルドラマから、昨年放送された、

“カメラ、はじめてもいいですかをご紹介したいと思います。

カメラ、はじめてもいいですか? | BS松竹東急
「ヤマノススメ」等の話題作を手がけるしろのカメラ漫画が しろの作品で初の実写ドラマ化! 自分に自信が持てない女子高生池田ミトがカメラの奥深さを知り、 カメラを通じて少しずつまわりと打ち解けていく青春ド ...

カメラにハマっていたから見始めたドラマでしたが、

普通に良質な青春ヒューマンドラマで、

昨年のテレビドラマではダントツで一番楽しめた作品でした。

カメラの専門的な話もありますが、主人公達の成長を主眼とした作りになっているので、

どなたでも楽しめるドラマに仕上がっています。


カメラ、はじめてもいいですか? は、漫画家、イラストレーターの しろ による原作漫画のテレビドラマ化作品。

Bitly

しろ さんは、ヤマノススメ というアニメ化もされた漫画で有名な方ですね。

Bitly

自分に自身が持てない内向的な主人公、池田ミト(田牧そら)は、

ひとり暮らしの16才女子高生

学校では友達もおらず、話しかけてくれる人がいても、思ったように会話が出来ず悩むミト。

せっかく話かけてくれたクラスメイトにきちんとお礼がしたいと、

手作りカップケーキでのお礼を考え、

アパートへ帰り、雑誌を片手にカップケーキ作りをはじめるのですが…

どう間違えてしまったのか、部屋中を煙だらけにしてしまう大失敗😰

換気扇から煙が出ているのを見た近所の女性が、火事を心配して部屋に来てくれるのですが、

その人は、ミトが以前から気になっていた近所の綺麗なお姉さん

隣の棟に住む 綿矢チサト(手島実優)でした。

チサトは料理の失敗で煙を出してしまったことを知り、

女子高生ミトを自分の部屋に誘い、手作りのふわとろオムライス(超大事)をごちそうすると言います。

チサトの部屋に招かれたミトは、

自分の部屋とは違う大人っぽい雰囲気に酔い、

飾られている綺麗な写真や、並べられているカメラに驚きながら、

ふわとろオムライス(大事)を作るチサトを待ちます。

オムライスをとても美味しそうに食べるミトを見て、

チサトはカメラを手にミトの写真を撮ります。

写真を撮られることが苦手な自己肯定感の低いミトでしたが、

チサトが撮った写真にはまんざらでもない様子。

美味しいオムライスと撮影テクニックに惹かれ(飼い馴らされ?)

打ち解けたミトは、翌日(休日)もチサトとカメラお出かけすることになり、

カメラやその被写体である自然に魅了されていくミト

1日中一緒にいたその日の夜も、チサトの家に招かれたミトは

自分でも上手く写真を撮れるものなのか、と尋ねます。

“撮れるよ” と応えたチサトは、

昔使っていたカメラを、ミトに貸してあげることになります。(高額なカメラ😍)

ずっしりとしたカメラの重みの心地よさを感じた時から、

ミトのカメラライフはスタートしました。


チサトから借りたカメラは、仲間を呼び込みます。

学校の屋上で写真を撮っていたミトを見つけた、

カメラ好きな二人組、モア(村山優香)リン子(中村守里)が、

友達になってくれます。

ミトは、いつものように上手く接することが出来ず、

一度その場から逃げてしまうのですが、

二人は、友達になりたいと、追いかけてきてくれます。

ミトには嬉しい学校での最初の友達

チサトとの出会いが、カメラと繋がり、

チサトから借りたカメラが、モアとリン子との出会いのキッカケになりました。

放課後、モアとリン子は、行きつけの小さなカメラ店に ミトを連れて行き、

店の店主、八重樫ナギ(根矢涼香)と関係を深めていきます。

ある日、モア、リン子と一緒にナギのカメラ店で時間を過ごすミト。

ミトは、店に飾っている印象的な写真のことを聞くと、

有名な写真家の作品で、

その写真家はナギの知り合いで、

リン子はその写真家の大ファンだといいます。

その写真家と、チサトが同一人物だということを理解するのに、

それほど時間はかかりませんでした。

ミトは、チサトが凄いカメラマンだということを知り、

どうして取り柄のないミトに良く接してしてくれるのか

どうしてミトにカメラを貸してくれるのか

この関係を続けていくことが身分不相応で、畏れ多いことと思い悩むミトでしたが、

チサトは、ミトと友達になりたい、この関係を続けたいと話してくれます。

ミトのことが、昔の自分に重なるところがあり放おっておけない様子。

(チサトが昔ナギに助けられたように…)

ミトにとってチサトは、今まで通り尊敬出来る憧れのお姉さんであるとともに、

今、一番の友達となりました。


ミト、モア、リン子の学生組は夏休みとなり、大人組のチサト、ナギとキャンプに出かけます。

大人組から見ると、ミトにはまだ陰があり、それを取り除こうとするサポートや気遣いが見えますが、

そのおかげかミトは、前向きに、積極的に人間関係を築こうと努めます。

特にこのキャンプは、後ろ向きなミトを後押しする一大イベントとなるのですが、

チサトはミトの陰の部分が家族にあることに気づき初めます。

後で詳しく解って来るのですが、ミトが小さい頃に両親が離婚してしまいます。

それに伴い、

母親との別れ、父親の再婚等があり、

それが陰を落としていました。

大好きだった母親に捨てられてしまった、(帰って来ると言ったのに、来なかった)と。

今まで踏み出せなかった一歩を踏み出し、仲間もできたミトですが、

根の深い母親との過去がミトを苦しめることになっていきます。

ミトにどんな葛藤があり、

チサトやナギはどんなやり方で手を差し伸べていくのか、

ミトの短くて濃厚な夏休みがどう進んでいくのか、

続きはドラマを見ていただきたいです。

が、

チサトの話も少しだけ。

一方、チサトの方にも悩みと成長がありました。

チサトも人間付きあいが得意ではなく(ミトと同じ)、人物写真を撮ることが苦手でした。

初めて被写体として撮ってみたいと感じた ミトと出会ってからは、

風景写真のみの現状を打破、人物写真も撮れるようになりたい、と強く願うようになります。

女子高生と社会人、と身分や立場が違い過ぎるように感じますが、

ミトと チサトの出会いは、二人を互いに成長させる素晴らしい関係なのです。

ミト目線でみると、一方的に チサトにお世話になりっぱなしに感じますが、

チサトはミトの純粋さ、正直さ、屈託のない笑顔に、

オムライスを美味しそうに頬張るミトの1場面のシャッターを切らされ

人物写真への意欲を掻き立てられて、

苦手だった人物写真を含めた仕事まで範囲を拡げることになっていきます。

写真家としての新しい扉を開いてくれたのが ミトだったのです。

人に写真を撮られるのが苦手だったミトと、

人を写真に撮るのが苦手だったチサト

こんな二人の出会いや補完性にほっこりしてしまいます。

学生組のモアに名言があります。

望遠レンズが切り取れるものは、

憧れるもの

美しいもの

そして手の届かないものなんです

チサトが撮りたいものはミト

ミトが撮りたいものは果たして何なのでしょうか。


このドラマはDVDの販売がまだなく、現状ではサブスクリプションでの視聴しか方法はありません。

アマゾンプライムビデオでは、無料で視聴可能(24年5月2日現在)ですし、

DMM TV、Hulu、U-NEXT、FODなどで視聴可能なようです。

又、冒頭に書いた BS松竹東急で再放送を待つのもアリなのかも知れません。

全12話(一話24分)のドラマとしては短めの作品ですが、

ちゅうの23年のベストドラマ“カメラ、はじめてもいいですか は、

是非ご覧になって頂きたい作品です。


このドラマのミト役の 田牧そら(新人) さんと、チサト役の 手島実優 さんの配役が絶妙です。

田牧さんは、弱気なミトの演技も良いのですが、

透明感のある女優さんで、

意識せずに撮られている写真の美しさが、抜群に際立っています。

チサトが夢中になったミトそのままというか、正にリアル·ミトちゃん 。

新人と思えない程のハマり役でした。

そしてチサト役の手島さんのお姉さんぶりが、コチラもハマり役。

カメラを構える立ち姿も決まっていてカッコいいです。

とても良い姉妹コンビって感じです。

あとこの記事では触れていないのですが、

ミトのお父さん役の方が、とても印象的でした。

最初は良いイメージを持てなかったのですが、どんどん株を上げて、

良いお父さんぶりがとても嬉しくなりました。

ここの出演者みんなにいえることなのですが、

最初のイメージが悪い人がいても、悪い人が一人もいない

ハッピーエンドで笑って終われるヒューマンドラマでした。


ネットや X で心が落ち着かない方

ザワザワする方

弱っている方に

是非このドラマを見て、泣いて笑って嫌なことを忘れて欲しい、と本気で思う ちゅうでした。


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